令和5年6月22日に開催された日田市議会定例会では、重要な議案が審議された。
特に注目を集めたのは、日田市税条例の一部改正に関する議案第42号だ。これは、地域決定型地方税制特例措置として、マンションの長寿命化を目的とした大規模修繕工事を行った場合に、固定資産税の3分の1を減額するというものである。これに対し、日隈知重議員（日本共産党）は、減額対象となるマンションの要件などについて質疑を行い、具体的な適用効果についても言及した。
また、議案第49号では、令和5年度日田市一般会計補正予算が提案され、特に物価高騰に対する住民税非課税世帯への支援がテーマとなった。福祉保健部長である衣笠雄司氏は、対象世帯として見込まれる8,200世帯に対して、3万円の支給を行うことで家計への支援を図ると述べた。この施策は、生活困窮者の支援に加え、家計急変世帯の対象拡大を図るもので、社会的な意義が強調された。
地域消費を喚起するプレミアム商品券支援事業についても質疑が行われた。商工観光部長の石橋直樹氏は、紙商品券と電子商品券の両方を発行し、いずれも30%のプレミアムを付与すると説明。発行総額は約13億円に上り、消費者だけでなく観光客をターゲットにした施策であることが明らかにされた。これにより、地域経済の活性化を目指す方針が示された。
議会では、各議案が徹底して審議されることが求められており、次回の本会議は6月29日に予定されている。これらの施策が地域住民の生活に与える影響については、今後も注視が必要である。