日田市議会は、令和2年3月25日に開催された定例会において、重要な議案の審議を行った。
この定例会では、日田市いじめ問題再調査委員会の設置や、市監査委員条例の一部改正が中心的な議題として取り上げられた。特に、日田市いじめ問題再調査委員会条例の制定に関しては、いじめ防止対策推進法に基づくものであり、いじめの重大事態に関する再調査を行う旨が強調された。これに対して、総務環境委員長の中野哲朗氏は、「原案のとおり可決すべき」とし、再調査の必要性を訴えた。
また、日田市交流・コミュニティセンターの設置に関する条例改正についても議論が交わされた。市民環境部長の江田徳浩氏は、センターの新設および指定管理者の選定に関し、「新たに指定される『つかだ星空会』と協力して地域の活性化に寄与したい」と語った。
さらに、令和2年度日田市一般会計予算においては、歳出の総額が375億円のうち、特に新型コロナウイルス対策を強く意識した予算編成が行われた。財政課主幹の髙倉彰氏は、「経済影響を受けている市内中小企業への支援を優先する必要がある」とし、歳入の増額に向けた努力を述べた。特に、個人市民税の推移に関して、前年対比での若干の増加を見込む一方で、法人市民税の減少が示唆され、全体で0.8％の増収を狙う方針だ。
施政方針においては、引き続き厳しい財政状況であることが示されたが、感染症対策と地域活性化施策が優先されることに期待が寄せられている。議長の石橋邦彦氏は、「これからの市政運営において、地域の声をしっかりと反映させていく必要がある」と述べ、各議員にも慎重な審議を要望した。
全体として、この定例会では複数の議案が可決され、特にいじめに関連する対策が日田市の教育現場において重要なテーマとして浮上したことが印象深い。これに関し、引き続き市民からの信頼を得る必要性が求められ、今後の活動に注目が集まっている。