令和3年12月20日に開かれた日田市議会の第4回定例会では、いくつかの重要な議案が審議された。
特に、日田市中津江ホールの設置及び管理に関する条例の廃止についての議案が重要な焦点となった。この条例の廃止は、老朽化したホールを解体し、新たな福祉施設とこども園を整備する目的で、市の福祉施策を進めるためのものとされている。議案に対し、賛成意見もあれば反対意見もある中、最終的に賛成多数で可決された。
原田啓介市長が提案理由を説明する中で、特に「中津江ホールの解体は地域の安全・安心の確保に繋がる」と述べた。さらに、地域住民の意向や周知徹底の手厚い協議があったと強調された。
一方で、反対意見を表明した議員らは、市民参加の過程が不十分であり、ホールが持つ地域文化の象徴としての価値を理解すべきだと訴えた。「中津江ホールを愛する会」が提出した請願に賛同する住民の声も重視されるべきとする意見が出された。議論は続いたが、最終的に条例の廃止は決議された。
また、令和3年度日田市一般会計補正予算(第9号)も審議され、新型コロナウイルスによる影響を受けた市民に対して10000円の現金給付が決定された。これは、経済回復策として迅速な対応が求められる中での措置である。市長は、物価高騰などの影響を鑑み、適切な対策を講じたとして高く評価された。
この議会においては、環境保全、福祉の充実、地域経済の振興を目指す内容が多数議論され、一つ一つの決定が今後の政策に大きな影響を持つこととなる。