令和2年3月に開催された燕市議会定例会では、公共交通の改善や新たに導入された社会教育施設の使用料金見直しに関する質問が多く取り上げられた。
最初に、穂高市議が高齢者交通手段について言及し、特に「近年の高齢者人口の増加に伴い、公共交通ニーズの高まりは明白だ」と強調した。
燕市が運行する「スワロー号」や「きららん号」が利用者から支持を得ている一方で、特に通院のための予約が集中する時間帯の問題が指摘された。穂高市議は、この課題に対して「早急な改善が必要だ」と訴え、対策の検討が求められた。一方、市長の鈴木力氏は、「現状把握や交通ニーズに基づく適切な交通運行が求められる」と応じ、実装可能な改善策を講じる意向を示した。
続いて、社会教育施設の使用料金見直しについての質問がなされた。特に、文化協会に所属する団体への影響が懸念され、使用料が急激に増加することで活動を続けられなくなるリスクが指摘された。市の教育次長、宮路一規氏は、「使用料は公民館等の維持運営を考慮しなければならないが、各団体に配慮した運用を心がけたい」と答えた。
また、市民生活部長の髙野光郎氏は、使用量の見直しについて「負担が増える団体には柔軟に対応する準備がある」と発言したが、実際の個々の団体の事情を考慮したアクションが求められている。特に、新しく導入される料金体系が如何に各団体に影響を与えるかが、引き続きの大きな課題となるだろう。
最後に、「きららん号」の利用促進など公共交通を改善する策が求められたが、市が直面する財政的制約下での対応が鍵となる。一方、使用料見直しについては慎重な議論が必要であり、地元団体への影響分析が重要であることが再確認された。これらの課題解決に向け、市は市民の意見を注視し、必要な施策を講じる必要があると考えられる。