令和2年12月17日、傍聴者が注目する中、小千谷市議会第4回定例会が開催され、市政に対する一般質問が行われた。特に注目されたのは、インフルエンザ予防接種助成や信濃川火焔街道連携協議会に関する議論である。
最初に、久保田陽一議員が発言し、インフルエンザ予防接種助成について質問を行った。彼は、当市が他自治体と比較して助成制度が遅れていると指摘した。久保田議員は「コロナ禍でインフルエンザ予防接種の重要性が高まっている中、助成の拡充が必要である」と訴え、県内でも多くの自治体が助成制度を導入していることを挙げた。これに対し、市長の大塚昇一氏は「現在計画中の総合計画後期基本計画において、助成についての具体的な内容を整理中であり、他市の制度を参考にしながら検討を進めていく」と答えた。
次に、信濃川火焰街道連携協議会について質問がなされ、当市の加入について更なる検討が求められた。久保田議員は、地域振興や観光促進に向けて、火焔街道連携が有意義であるとし、小千谷市もその中に加わるべきとした。また、火焔土器に関する研修が行われたことにも触れ、教育長の松井周之輔氏は「火焔土器を介した地域振興の重要性を認識しており、今後も取り組んでいく」と強調した。
さらに、地域医療体制の充実についても議論された。山賀一雄議員は、厚生連小千谷総合病院の運営に必要なサポートを求めた。大塚市長は「小千谷総合病院は地域医療の中心であり、今後も支援を続ける」と述べ、特に塩害など自然災害への備えを強調した。
最後に、今回の定例会では学びを応援する生涯学習人材バンクの設立と出前講座の整備・公開についても言及された。教育長は「市民に新たな学びの場を提供するため、講師データベースを整備し、講座の一覧を作成する必要がある」と述べた。住安康一議員は、地域からの人材を活用することの重要性を訴え、教員との連携を強化する意義を示した。
今回の市議会では、地域のニーズに応じた施策の在り方が求められ、有意義な議論が交わされた。特に新型コロナウイルスの影響を受けている状況において、行政の柔軟な対応が期待される。市民が抱える不安に対し、行政がどのように向き合い、支援を行うのか、今後の施策に注目が集まる。