令和3年3月1日、小千谷市議会第1回定例会が開催された。
この定例会では、令和3年度予算案をはじめとする多くの議案が審議された。特に、市長の大塚昇一氏は、施政に関する方針説明で、令和3年度予算の編成方針を4つの柱で示した。なお、全体の予算は前年より減少する見込みである。
まず1つ目の方針として、第五次小千谷市総合計画に基づき、施策を推進していく重要性を強調。2つ目には、市民ニーズの把握を挙げ、緊急性の高い施策への優先配分を図ることを約束した。また、3つ目では経常経費の抑制とともに、行政改革を進めていく方針が示された。これに対し、山田議員は「その具体的施策はどのようなものか」と質問。市長は「無駄を排除し、効率的な事務処理を推進する」と答えた。
さらに4つ目の方針として、既存事務の再検討と部門間の連携を挙げた。この施政方針に対して、平澤議員は市民への情報発信について問いただした。市長は「特に新型コロナウイルスへの対応など、重要な情報はタイムリーに発信する必要がある」と返答した。
令和3年度一般会計予算案の総額は169億5,000万円で、これは昨年度に比べ5.4%の減。特別会計や企業会計も含めると、全体の予算総額は309億4,736万4,000円となり、前年より5.6%減少する見込みである。国民健康保険特別会計では、保険料の減額が見込まれている。この背景には、コロナの影響による予算削減があるとみられる。
施政に関する質疑では、議案第10号として令和2年度一般会計補正予算が提出された。真島新一企画政策課長は、この補正により新型コロナウイルス対策に必要な予算が追加されることを説明。審議の結果、補正予算案は承認された。これに対し、内山博志議員は「これまでの経費の使途は適切に行われているか」と問うと、企画政策課長は「評価を行う体制を整えている」と述べ、透明性を確保することの重要性に触れた。
加えて、その他の議案では、新たに小千谷市立保育園条例の改正や、介護保険条例の見直しが行われ、それぞれ総務文教委員会へ付託された。特に介護保険条例については、利用者に対するサービスの質向上が期待されるとの評価もあった。