令和3年5月31日、阿賀町議会にて第2回定例会が開かれた。議題には「公の施設に係る指定管理者の指定について」が含まれ、町長の神田一秋氏が議案を提出した。
議案の概要は、赤湯及び青少年旅行村の指定管理者に株式会社東蒲観光バスを選定するもので、管理期間は令和3年8月1日から令和6年3月31日までの2年8か月間である。この提案に対し、神田町長は出席議員に謝意を表しながら説明を始めた。
指定管理者の選定は難航した経緯があると述べ、初回の公募で応募した4社が基準に満たず、再公募を実施することになった。再公募には5社が応募し、最終的に選定委員会による審査を経て、東蒲観光バスが条件を満たしていたため選ばれた。この企業は、収支計画や事業計画においても適正ととらえられたことが選定理由に挙げられた。
質疑応答では、斎藤栄議員が指定管理料について懸念を表明した。町が設定した年間650万円という額について、以前の上川温泉の管理料との比較がなされ、根拠が明示されなかったことが指摘された。町の観光課長及び課長補佐は、過去の実績に基づいた確かな数字であると説明し、成長見込みに基づく慎重な評価を持っていると強調した。
また、収支計画の妥当性や今後の観光誘致策に関しても議論が交わされ、参加者からは新しいプランに対する期待と同時にリスクへの懸念も表明された。この中で、町長は、指定管理者の初年度の実績を踏まえ、次年度の管理料を再評価する意向を示した。
最終的に議案は賛成多数で可決され、今後の進行について期待と懸念が残る結果となった。この指定管理者制度が地域振興につながることへの期待が寄せられている。