令和元年12月、阿賀町議会の定例会が開催された。町長の神田一秋氏は、就任1年を振り返り、町の未来に向けたビジョンを示した。特に、人口減少への対策と子育て支援の充実が重要であると強調した。
新年度予算編成では、町の財政状況は厳しく、地方交付税や補助金を最大限活用する必要があるとし、重点施策として観光施策と人口対策を挙げた。観光施策には、地域貢献型の観光振興が含まれ、特に「観光船イザベラ・バード号」の運航が注目されている。改善が望まれる運行時間や顧客誘致についても言及した。
また、町内の公共交通網の見直しが急務であり、新潟交通観光バスの運航撤退が決定している中、住民の足を確保するための代替交通手段の確保に努めるとした。特に、林道や生活道路との連携が求められる。
教育面では、就学支援金制度の周知不足が課題として挙げられ、新規の貸し付け希望者が少ない状況を受け、制度の見直しや周知方法の改善が必要であるとの認識が示された。
有害鳥獣対策については、猿と熊の増加に伴う住民の不安解消に向け、係の設置が進められている。これには、町民の目線に立った効果的な施策が求められている。
次年度予算では、町の魅力を発信するための戦略的な施策が計画されており、新たな公共事業や地域支援策が提案される予定である。これにより町民が安心して暮らせる環境づくりが進められるだろう。全体として、町民が自信を持てる阿賀町の構築を目指している。