令和4年6月15日、阿賀町議会定例会では、町の将来や地域再生に向けた議論が行われた。特に、長谷川智議員が提案した「山岳観光」などの議題が注目を集めた。
長谷川議員は、阿賀町の山岳資源を活用した観光施策について質問した。その際、特に飯豊連峰への登山道整備の重要性が強調された。議員は「登山ブームが来ている今、阿賀町の自然資源を有効活用すべき」と述べ、観光促進のために登山道の維持管理を町が重視する必要があると訴えた。
神田町長はこれに対し「登山道の維持管理は町が主体的に行うべきだ」とし、登山道の現状把握や地域事業者との協力が必要だと述べた。また、飯豊連峰の訪問者を増やすための道路延長工事についても関心が寄せられた。町長は「可能性があれば検討したい」との意向を示した。
さらに、議会では、町内の空き家問題についても議論された。議員から「阿賀町には多くの空き家が存在し、特に危険空き家は住民の安全に関わるため迅速な対応が必要」との指摘があった。これに対し、町長は460件以上の危険空き家候補が存在することを報告し、今後、具体的な対策を進めると約束した。
午後からは、その他の報告事項に関しても質疑が交わされた。特に、町は独自の給付金制度を設け、令和4年度から新たに非課税世帯への支援を行うことが周知された。町長は「物価高騰の中で生活支援を充実させていく」と、今後の支援策を明言した。
会議を通じて、阿賀町の自然資源や地域の特性を生かした観光の推進、空き家問題への対応、そして地域住民の生活支援についての期待が高まった。町政のさらなる発展を期待する声が広がっている。