令和3年3月の阿賀町議会では、町長の施政方針の説明があり、特に新型コロナウイルス感染症の影響や高齢者支援策についての議論が行われた。
町長の神田一秋氏は、今年度の予算編成について117億4,000万円を計上し、3.2%の増になると説明した。特に新型コロナ対応として、ワクチン接種推進体制を整え、住民が安心して生活できる環境を構築する方針を示した。また、生活支援として孤立防止策を強化することが重要であるとし、高齢者単身世帯への見守りネットワークを拡充する考えを示した。
例えば、地域の協力によるいだがねぇネットでは、38社が参加し、困りごとがあれば役場へ連絡し対応に努めている。今年の冬、大雪による高齢者の命に関わる事案もあったが、迅速な対応が功を奏したとされる。ただし、長生きする高齢者が多くなり、生活環境の改善が求められていることから、雪下ろしや除雪費用の助成額が4万円に妥当性があるか再評価する必要があるとし、ニーズに応じた支援が求められている。
また、阿賀町が今後推進する観光業の立て直しについては、宿泊補助金や飲食券の販売などが一定の成果を上げたことが報告され、引き続き内需の促進が期待されている。これに加え、GIGAスクール構想やコミュニティ・スクールについても言及され、教育環境の整備は重要であり、学校と地域の連携強化が求められる中、住民との接点を増やし情報を発信することが求められている。
このように、住民福祉の向上を図る施策が進められ、特に高齢者支援や教育環境の充実が町の未来への鍵とされている。町は見守りネットワークや産業振興の観点で新たな施策を模索し、住みよい地域づくりを進める考えを強調した。