令和5年6月21日、阿賀町議会において重要な議案が審議された。
これまでの水道会計における公金着服事件に関し、町長の神田一秋氏は、特別職職員の給与を減額する条例改正を提案した。3か月間、給料を30%減じるとの内容で、調査進捗に伴う責任を重く受け止める姿勢を示している。
この事件は、10年以上にわたり計6696万円もの公金が着服されてきたことが指摘された。神田町長は、「この不正行為は痛恨の極みであり、議員、町民の皆様に申し訳ない」と謝罪した。続いて、町長は責任を痛感し、信頼回復に向けた一環としての減給が必要であるとの考えを述べた。
質疑応答では、議員から過去の監視体制への疑問が投げかけられた。「町長が新たな体制について考えているのか」と問われた際、神田町長は「抜本的な改革を行い、不正のできない体制を狙い、議会と協議する」と述べた。これに対し、過去の問題が及ぼす影響を検討し、組織の健全性を取り戻す方針が強調された。
また、議員の間では、「町民信頼の回復に向け、どのような対策を取るのか」との意見も挙がった。神田町長は「職員が基本に立ち返り、業務を見直していく」という決意を表明。透明性と誠実さの重要性に言及した。議会の討論を経て、議案第55号は可決された。
今後、町は不正防止策を徹底し、信頼を回復する努力を続けなければならない。地域社会の期待に応えるための健全な運営体制の確立が急務である。