令和3年3月12日、阿賀町議会において令和3年度の予算に関する重要な議案が審議された。特に注目されたのは、一般会計予算および国民健康保険特別会計予算の承認である。神田一秋町長は、一般会計予算について「歳入歳出予算の総額は117億4,000万円で、対前年比3.2%の増である」と報告した。
この予算では、人口減少、少子高齢化といった課題への対策が重要視されており、特に「新型コロナウイルス感染症対策による新たな日常の実現」のために、限られた財源を最大限に活用する方針が示された。
新たに提案された施策には、例えば子育て支援が含まれ、親が安心して子どもを育てられる環境整備が急務であると指摘された。具体的には、「医療機関との宿泊型産後ケアや育児ヘルパーによる支援を新規事業として計上した」と神田町長は説明した。
さらに、観光振興策についても言及され、神田町長は「魅力ある観光地としてのPR活動に1,000万円を計上し、誘客促進に努める」と強調した。逆境の中でも観光資源を活用し、地域経済を支えるための意気込みが示された。
議案の審議においては、複数の条例改正案も提出された。たとえば、三川村肉用牛センターに関連する条例の廃止や、阿賀町観光施設設置条例の一部改正が含まれ、さらなる地域の発展を目指すための取り組みが行われる運びとなった。
最後に、今回の定例会では議案がすべて可決され、予算案や新たな条例改正にも承認が下された。町の持続可能な発展に向けた基本的な構造が、ここに一層具体的な形を持つこととなった。