令和6年3月の阿賀町議会において、令和5年度阿賀町一般会計や特別会計の補正予算が審議された。
中でも目を引いたのが、国民健康保険特別会計の補正予算である。町長の神田一秋氏は、医療給付費が急増した理由について、「高額な医療を受けたケースが増えた」と説明した。具体的には、入院や手術を受けた人に対する給付が増加しているため、予算を585万7,000円増額する必要があったという。これにより、国民健康保険特別会計の歳出が12億3,160万円になることが決定した。
また、阿賀町の介護保険特別会計についても、予算が21億8,170万円に設定された。この中には、新たに介護サービスを利用する高齢者が増加したことを受けた予算の見直しが含まれている。加えて、町長は今後も人材確保対策などに注力していく意向を示した。
他の議案でも、スキー場や水道事業に関する予算案が承認された。特にスキー場では、異常気象が影響し、中止となった日数が多く、過去7日間の営業日数がわずか4日であった。これに伴い、2,510万円の減額が決まった。
また、公共施設の管理者の指定に関する議案でも、指定管理者として地元の法人の継続が承認され、新たな運営計画が提出されることが期待されている。
町議会は、必要な財源を確保しつつ、今後も高齢化社会に対応した施策や地域振興を目指す方針を強調した。町長は、「住民の生活の質の向上を考えた政策を推進していく」と力を込めた。