今年12月、令和2年の第8回新富町議会が開催された。主な議題の一つは日米共同訓練に関するものである。ここでは、宮崎県知事と市長が問題視している点が町長の認識と異なる部分があると指摘され、県独自の対応が求められていることが浮き彫りになった。
揖斐兼久議員は、日米共同訓練時の県または市の要望内容についても質問した。町長、小嶋崇嗣氏は、訓練の安全対策や基地内宿泊の重要性を強調しつつ、宿泊の原則事項が守られていない点に対しても懸念を表明した。特に、米軍人が基地外に宿泊したことに疑問を呈し、その真意について県知事や市長との意見の違いを強調した。
また、農業者の収入保険制度についても議論が交わされた。揖斐議員は、この制度の内容や昨年度からの加入率について詳細を求めた。町長は、加入促進のための説明会等を通して協力を進めていると述べ、行動の重要性を訴えた。さらに、まちづくり事業の現状も報告され、特にスポーツ公園の建設計画が地域活性化に寄与することが期待されているとした。
議会では、令和2年度新富町一般会計補正予算や、チャレンジショップ設置に関する条例等が説明され、町の経済回復に向けた施策が提案された。特に新富町チャレンジショップは、新たな事業者の育成を図るもので、地域経済を活性化する一助となる見込みである。
これら一連の議論を通じて、地元農業の支援や地域振興が強調され、地元住民との連携を維持しながら、持続可能な町づくりを目指す姿勢が示された。今後も引き続き地域の声を反映させた施策が求められる。町長としても、迅速かつ透明性のある対応を行う意向を表明し、多くの意見・要望に対して耳を傾けていく姿勢を示した。