令和5年9月6日の新富町議会において、出口喜重郎議員が町民の安全確保を目的としたシェルター整備の必要性を訴えた。特に新田原基地が近くにある新富町は、この問題が他の地域に比べ重要であるとされている。
議員は、最近の国際情勢を踏まえ、有事の際に町民を守るためのシェルター設置数や設置計画について町長に質問した。小嶋崇嗣町長は、避難施設について現在、全国で13か所が指定されていると答え、シェルター整備について国の支援が必要であるとの認識を示した。また、町としての独自の取り組みについては、今後の動向を見守る必要があると述べた。
さらに、農業関係の質問も受けた出口議員は、生産年齢人口の減少による町の基幹産業への影響を懸念した。本町では2050年には人口が約8700万人にまで減少する見込みで、その中で農業や他の職種にどのようにして外国人労働者を活用していくのかを問うた。町長は、外国人労働者の重要性は大きいと強調しながら、地域日本語教室を通じて外国人が学べる環境を整えていると述べた。
農業の生産性向上に関しては、長期的には持続可能な農業を維持することが目標であるとし、特に農業資材費や賃金の上昇による影響について言及した。また、町の農業振興において法人化を進め、若い世代に農業を継承していく必要性も指摘した。
このほか、健康行政の一環として阿萬誠郎議員が提案した帯状疱疹予防ワクチンの費用補助についても話題となった。町では50歳以上の住民を対象とし、ワクチン接種費用の助成を行うことが決定した。これは住民の健康を守るための新たな取り組みとして評価されている。
加えて、町所有の施設や土地の有効活用についても議論が交わされた。特に、地域活性化につながるような施策が求められ、ストリートスポーツの広場設置に関する意見も出た。