令和2年3月12日に開催された新富町議会の第1回定例会では、14件の議案が一括で審議された。
主要な議案には、令和2年度新富町一般会計歳入歳出予算が含まれており、歳出の総額は前年比5.3%増の94億7,235万5,000円となっている。歳入の主な要素としては、町税や特定財源が計上されており、特に町税に関しては固定資産税が前年より1.3%増加した。
また、議案第11号である土地取得特別会計予算も審議され、こちらは歳入歳出ともに31.5%減の5,428万5,000円が計上されている。この予算は町有地の適切な利用計画が不明であるとして懸念が示されたが、賛成多数で可決された。
新富町水道事業会計予算として提出された議案第12号も重要である。こちらも賛成多数で可決され、予算額は総額3億1,097万円に達している。同委員会からは水道収益の減少や老朽化の問題に対し、早急に見直す必要があるとの意見が上がっている。特に老朽化した水道施設の更新に関しては、多額の資金が必要であるため、早期の対策が求められている。
議案第14号では町の付属機関設置条例が可決された他、議案第19号と第20号では関連する条例の整備についても全会一致で可決されている。特に、議案第19号9においては、畜産振興を目的とした改正が盛り込まれ、家畜導入資金貸付基金の条件が変更されたことが注目される。
県からの支援を受けつつ、高齢者医療や介護に関わる新しい施策も導入されており、後期高齢者医療特別会計予算、介護保険特別会計に関する議案も可決された。議員からは高齢者への負担軽減を求める声が上がる中で、引き続き施策の見直しが必要とされている。
このような議論を経て、全ての議案が無事に可決され、新富町の財政運営や地域行政の継続的な発展が期待されることが確認された。
最後に、今回の会議では人権擁護委員候補者の推薦に関する諮問も行われ、異議なしで承認された。すべての手続きが終わり、午後2時58分に会議は閉会された。