令和3年12月6日に開催された新富町議会では、新型コロナウイルス感染症の公衆衛生対策が大きなテーマとなった。
下村豊議員は、公衆衛生について質問。「新型コロナウイルス感染症の第5波の減少要因や、3回目のワクチン接種の開始時期、無症状者への対応改善についてお伺いします」と述べた。町長の小嶋崇嗣氏は、県内の感染者数減少の要因として国民や事業者の協力やワクチン接種率の向上を挙げ、3回目のワクチン接種に関しては、今月から医療機関での実施を開始すると強調した。
また、温泉健康センターの利用促進についても質問がなされた。下村議員は「屋外運動場の開場に合わせて、温泉の利用を促すために更衣室や洗い場の改善が必要ではないか」と提起。これに対し町長は「必要に応じて修繕を行い、施設管理を行っている」と回答した。
さらに、マルショクの閉店に伴う買い物弱者対策についても言及された。町民の利便性が落ちる現状に対し、町はコミュニティバスやタクシーなど、代替手段を提供していることを強調した。
文化財保護についての質問では、春日原古墳群の管理状況が取り上げられた。教育長の別府宗光氏は、「草刈り回数や大銀杏の管理状況については、今後も改善を図る」と応じた。
防災減災対策の進捗も話題に上がり、津波避難施設の建設計画に関する質問に対し町長は、「今後も安全で安心な暮らしを確保するため、事業期間の短縮と予算の安定的確保を要望する」と述べた。
一方、スポーツ環境の整備については、陸上競技場の必要性が再確認され、「今後の検討に入る」との回答があった。また、富田浜公園の運動場整備の重要性も触れられ、町長は「維持管理に努め、利用者の声を尊重しながら整備を進めていく」とした。
基地運用に関しては、基地周辺での防音対策について町長は「国に対ししっかりと要望し、騒音測定を行う計画も立てている」と述べた。
質疑応答を通じて、新富町の議員たちは地域の安全や健康を守るための多岐にわたる施策を議論し、町民の生活向上に向けた取り組みを確認する場となった。