令和3年6月の定例会では、複数の重要な課題が議論される中、特に河川環境の保全と飼い主不明猫対策が焦点となった。河川問題について、4番議員の小林隆洋氏は、耳川の環境汚染についての詳細な分析を行い、ダムの通砂型運用がおよぼす影響に懸念を示した。市長の十屋幸平氏は、この問題に対し、環境モニタリングを実施していることを強調し、適切な監視体制を維持していることを伝えた。
小林氏はまた、耳川支流に点在する美しい渓流の保全と親水空間の活用を提案し、その重要性を訴えた。特に、地域住民が埋もれた自然景観を散策コースとして利用する取り組みの可能性について、行政との連携を求めた。一方で、飼い主不明猫への対策もアジェンダとなり、多頭飼育崩壊や地域への影響が問題視された。市は、ボランティア活動との連携を強化しながら、適正な飼育を促進する方策を講じている。
さらに、南部地域の交通インフラ整備についての議論が活発化した。小林氏は、狭隘な県道の整備や公共交通のルート見直しの必要性を訴え、地域住民の移動手段の確保を求めた。市長は、公共交通の整備に関し、地域住民の意見を重視し、検討を進めていく考えを示した。
また、原木高騰に伴う建築費の上昇が区画整理事業に与える影響についても議論された。この点について、徳永幸治議員は、特に高齢者が多い住民にとってこの影響は深刻であると訴え、救済策を求めた。市は、具体的な支援策を講じることが重要であるとの見解を示した。
農業施策の変更や、マイナンバーカードに教育データをひもづける件についても、様々な意見が述べられた。特に、マイナンバーカードに関してはプライバシーの観点から懸念する声が大多数を占め、透明性を求める市民の声が強く響いた。最後に、コロナワクチン接種後の健康被害の補償問題が提起され、政府による適切な救済措置が求められた。
このように、定例会では、多様な社会課題が取り上げられ、市長や各役所の関わりの重要性が再確認される中で、具体的な対策が期待される。