令和6年6月19日に行われた日向市の定例会では、住民からの一般質問が行われた。多くの議題が取り上げられる中、地震による家屋倒壊と、それに対する市の対応策が特に注目された。
帆足武男議員は、能登半島地震を引き合いに、家屋倒壊が多発した背景を説明し、「本市の対応はどうなっているのか?」と質問した。
消防長の長曽我部慎二氏は、過去に行った救出訓練の成果や、家屋倒壊時の人員や資機材に限界があることを認めつつ、地域住民との協力が重要であるとの見解を示した。また、消防団に対する訓練の重要性も強調した。
次に、公共施設に設置されている市の看板の劣化状況についても質問があった。帆足議員は、日向市営陸上競技場の看板の欠落や、消防訓練広場の看板の劣化について指摘した。市の教育長・今村卓也氏は、早急な修復を約束しつつ、維持管理についての基準がない現状を反省した。
また、大王谷遊歩道の整備についても意見が交わされ、環境保護活動に対する理解や協力が求められた。市長の西村賢氏は、「地元自治会と連携を取っていく」と答え、地域の協力が大切であるとの考えを示した。
教育問題や自転車用ヘルメットの助成についての議論も行われた。特に自転車用ヘルメットの助成に関しては、市内での助成策についての調査研究が進められているが、まだ具体的な導入には至ってない状況であるとの見解が示された。
議会の後半では、新総合体育館建設の事業見直しについて多くの質問が寄せられた。議員たちは、建設中止の難しさや意見交換の不足に対して市長に厳しい指摘を行った。特に、障がい者スポーツへの配慮不足や、維持コストの削減策についての意見も相次いだ。
市長は、「十分な議論をしながら、全市民が納得できる形で進めていきたい」と語り、今後の見直しを継続して進める意向を示した。また、体育館に関する良好な運用マニュアルの策定と、災害時の避難所としての機能を強化する計画も報告された。
このように、市長や各責任者からの答弁により、市の方針や市民への配慮が伝えられた会議となった。全ての発言者は、今後も市の発展や市民の安全な生活を模索し続ける意欲を強調している。