日向市議会の令和5年12月定例会は、一般質問が行われ、多様なテーマが議論された。特に、学校給食や放課後児童クラブに関する議員の関心が高かった。
まず、10番の黒木雅由議員は学校給食の安定供給について質問した。学校給食は教育において重要な役割を果たすが、最近の給食提供停止の事例を受け、リスク管理や安全安心な給食提供の在り方が求められる。この議論の中で、市長の十屋幸平氏は、学校給食が子どもたちの食生活や食育にとって非常に重要であると繰り返し強調。その上で、今後の給食業務の民間委託や公会計制度の導入後の現状についても言及し、教育部の小林英明教育長も様々なリスクに備えたマニュアルの整備や、地域業者との連携を今後も強化していく意向を示した。
次に、放課後児童クラブの現状も問題視され、黒木雅由議員は、待機児童数の現状や施設環境について質問した。福祉部長の藤本一三氏は、放課後児童クラブの質を高めるために支援員の処遇改善や、施設の充実に取り組む意向を示した。
さらに、黒木雅由議員は人権・同和問題への取り組みにも触れ、特に新型コロナウイルスによる差別問題が続いていることを指摘。市長は、差別問題に対する市の取り組みを引き続き強化する意義を訴えた。
その後、観光振興や公共施設マネジメントに関する議論に移り、観光客の流入や地域経済への影響が認識された。観光協会を通じて積極的な情報発信と地域交流が必要だとの意見が出た。この中で、参加した市長は、観光の重要性を説き、持続可能な施策の展開を目指していると語った。
議会の終わりに、公共施設の老朽化に関する課題も取り上げられた。特に、地域住民との対話が不可欠であり、今後も継続的な見直しが必要であるとの認識が共有された。市は、地域に根ざした公共施設のあり方を再評価し、市民のニーズに基づいた形での振興を目指している。今後もこうした取り組みを通し、地域の持続可能性と質の高い生活空間の確立を目指す。