令和3年2月18日、日向市議会臨時会が開かれ、市長提出の報告や議案の審議が行われた。
特に、市長提出の報告第1号と第2号、及び議案第1号から第3号に対しての審議では、コロナ禍の影響を強く意識した内容が多かった。これらの報告では、地域経済の復興や、コロナ禍による市民生活への影響について重要な点が強調された。
市長の十屋幸平氏は、新型コロナウイルスワクチン接種に向けての準備を進め、健康福祉部内に新たに接種推進係を設置したことを紹介した。市がワクチン接種体制を整え、市民が安心して接種できる環境作りに取り組むと述べた。
また、予算案として、市長は令和2年度日向市一般会計補正予算についても言及。合計で8億円近い補正額を上げ、特に中小企業支援や飲食店等への協力金を計上していると報告している。これに際して、コロナによる経済的打撃を軽減するために、支援策を充実させていることが強調された。
さらに、議案第1号である第2次日向市総合計画・後期基本計画策定について、重点戦略として「若者と女性に選ばれるまち日向」が設定された。これは、地域活性化に向けた施策が、人口減少や高齢化の進行に対抗するための方針を示すもので、市長は市内の企業誘致や移住促進策、働き方改革の重要性を訴えた。
議員からは、具体的な取り組みやその実効性についても質問があった。昨今の実情に即した施策の必要性が強く求められ、特に、地域コミュニティの希薄化や高齢化への対応が急務であるとの意見が出された。今後、日向市が持続可能な成長を果たすための戦略が注視されている。
この臨時会では、自治体の財政運営の厳しさも背景にあり、今後どのような形で市民の安心・安全を確保しつつ、活力ある地域社会を築いていくかが課題となっている。