令和2年12月18日、日向市議会は第6回定例会を開催した。
主な議題は市長提出議案の審議であり、特に市長提出議案127号が中心的なテーマとなった。この議案は高病原性鳥インフルエンザに対応するための補正予算案で、消毒用石灰の配布や消毒ポイントの運営経費を含む。また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内の医療施設に対する運営継続支援給付金についても議論された。
市長の十屋幸平氏は、「今回提案する補正予算は、1億3,176万8,000円の増額となる。これにより、感染拡大防止に努め、地域の養鶏農家への支援を強化する。」と述べた。これに対して、議員からは緊急事態に対する迅速な対応が評価されつつも、具体的な支援内容についての詳しい説明が求められた。
特に、鳥インフルエンザに対する防疫措置については、「農家が受ける補償は国の制度に基づいているが、その詳細は今後の手続きによる。」と農林水産部の児玉貴部長が説明した。また、市職員や自衛隊、民間の建設業者も動員されることで、迅速な対応が図られた。
また、市内医療施設に対する支援については、柏田武浩健康福祉部長が給付金の算定基準を説明。「受診控えによる収入減や感染防止対策による負担増加を考慮した結果、支援が必要になった。」と強調した。議員からは「従業員への支援が適切に行き渡るか」との懸念が示された。
さらに、議会では新型コロナに伴う修学旅行や地域経済の影響も考慮されており、市長からは教育関連支援の強化が提案された。具体的には、「修学旅行のキャンセルに対して、保護者に対する補助が必要」との考えが示された。
最終的に、各議案は賛成多数で可決され、今後の施策への期待が寄せられた。市議会は今回の定例会で、地域の新型コロナや鳥インフルエンザに対する具体的な対応策を定め、さらなる議論を続けることを決定した。