日向市の令和元年第5回定例会での議論は、多岐にわたる議題が取り上げられた。特に企業誘致については、今後の経済発展に向けた重要な施策として扱われ、市長がその進捗状況や体制について詳しく説明を行った。実績において、平成28年度から令和元年度の間に13社の誘致が成功し、これにより約300人の新規雇用が生まれたとのことである。市長は、今後もさらなる企業誘致を目指し、担当者の情報交換や迅速な対応を推薦し、より多くの企業が進出する環境を整えていく決意を強調した。
次に、東郷工業団地についての整備状況も触れられた。現在、用地の買収がほぼ完了し、国道327号のバイパス工事も進行中とのことで、企業からの照会があるものの、条件の不一致により合意には至らなかった。市はこの団地が津波リスクの低い内陸型工業団地として、企業誘致の一環として大いに期待されている。
さらに、耳川木材加工団地に関しては、企業が操業する上で簡易水道が整備されていないため、従業員は水筒を持参して出勤している。今年度には新たな企業の増設計画があるため、飲用水の整備が喫緊の課題として取り上げられた。また、耳川木材加工団地の取りつけ道路については、1市2町2村による共有地であるため、管理や改良に関して協議が必要で、実施においては議論が重ねられている。
更に、市内での事業承継問題についても議論され、今後の取り組みや課題が共有された。特に中小企業の後継者不足が深刻視されており、国や県の支援策を効果的に活用しながら市として積極的な支援が求められている。
最後に森林環境譲与税についての意見も挙がり、譲与税を活用した森林整備が求められた。特に、作業道の補修や松くい虫被害対策に関心が寄せられた。経費の面からも注目される中、市では譲与税を通じての整備の必要性が認識されていた。
このように、日向市の令和元年第5回定例会では、企業誘致や都市の発展に向けた多様な課題が指摘され、今後の施策に大いに期待される内容となった。