令和5年3月8日に開催された定例会では、一般質問が行われ、主に「二元代表制における議会と行政の役割」と「医療的ケア児支援法」などがテーマとなった。特に、9番の三輪邦彦議員が挙げた質問が注目を集めた。
三輪議員は、二元代表制について市長の見解を求めた。市長の十屋幸平氏は、二元代表制を「住民を代表する首長と議会が、お互いに対等に議論を重ねるので重要な機能がある」と述べ、自治体運営の根幹にあると強調した。また、地方自治体としての役割については「住民のニーズを把握し、提案を行うことが求められる」と述べ、地域課題への対応の必要性を説明した。
医療的ケア児支援についても議論が交わされた。三輪議員が「医療的ケア児の人数把握が難しい」と指摘すると、福祉部長の藤本一三氏は「現在、日向市には医療的ケア児が約15人いると把握している」と回答した。今後は連絡会を通じて関係機関が連携し、支援体制を強化していく考えを示した。
また、マイナンバーカードの影響についても議論が及んだ。三輪議員は「国がデジタル化を進める中で、自治体によってサービスに差が出るのは問題だ」と指摘。市長は「差別的なサービス提供は起こさぬよう注意する必要がある」と応じ、丁寧な情報提供を継続する考えを述べた。福祉部長や教育長もそれぞれ意見を述べ、今後の取り組みについて意欲を示した。
最後に、三輪議員は「ヤングケアラー」について言及し、地方自治体としての支援を求めた。教育長の今村卓也氏は、「今回の実態調査は大切で、今後の支援に繋げていく必要がある」とコメントし、連携の重要性を強調した。
定例会は市民の声を聞く重要な場であり、今後も医療や子育てに関する具体的な施策が期待される。将来的な発展のためには、地域と市民のニーズに密着した施策が求められる。