綾町議会の令和元年第9回定例会が12月12日に開催された。主な議題には、高校生の通学補助、適応指導教室の設置、給食費補助についての質疑があった。特に、松浦光宏議員が提案した高校生の通学補助については、現在、約71,000円の負担に対して町の支援がない現状が示され、若者定住策としての重要性が議論された。教育長の日高和典氏は、希望する高校生には月額1万円の交通費貸与制度を設けていると説明したが、松浦議員は持続可能な支援策を求め続けた。
児玉信議員からは、不登校の生徒への適応指導教室設置を巡る質問が出され、教育長は財政的理由により設置できない状況を強調した。代わりに、教育相談員が各家庭と連携しながら支援策を講じると述べた。議会では、子どもに対する施策の整備がなければ、将来的な影響が懸念されるとの意見も見られ、子ども条例の制定を求める声が強まっている。
さらに、綾町では給食費補助についても話し合われ、町民からの期待が高い中、隣接町の支援状況を踏まえた支援策が求められた。特に、町内での所得に基づく支援基準を設ける検討がされるべきとの意見も出された。
このように、議会では、町民の生活に直結する施策が多く取り上げられた。各議員の意見が交わるなか、町長の明確なビジョンが再評価される。本議会における質疑を通じて、教育や支援政策の重要性が改めて認識され、綾町の今後の施策形成に期待がかかる。