令和3年第8回綾町議会定例会が、9月15日に開催された。主要議題は、養豚施設や有害鳥獣駆除問題、農作物被害状況などであり、町民の環境や生活に直接関わる重要な問題が討議された。
まず、養豚施設について、山田由美子議員が浄化設備の整備状況と、現状の進捗について質問した。籾田学町長は、施設の改善計画が策定されており、環境への流出が確認されないよう、引き続き目視調査と水質検査に努めると答えた。また、さらなる流出事故を防ぐために、抜本的な見直しが必要であることも強調した。
続いて、有害鳥獣駆除問題について質問がなされ、町長は、令和2年度の実績としてシカが230頭駆除されたことを述べ、令和3年度もそれと同様の目標で進めていると発言した。併せて、ジビエの活用方法に関しては、捕獲した有害鳥獣を地域資源として活用できる方向性を検討中とした。
次に、農作物の被害状況については、8月の記録的な降雨による影響で、農作物が著しく損害を受けたことが報告された。籾田町長は、経営安定基金を発動する考えを示し、農協との連携を強化しながら支援する意向を述べた。
さらに、熱海土石流災害を受けた調査および対策については、町内の大規模な盛土はないとの認識を示し、細かな管理を続けていく考えを示した。南俣保育所の統合に関する話題では、議員からの質問に対し、町長は説明不足を認識し、今後しっかりとした協議を進めることを約束した。
また、限界集落の現状について、地域資源を活かした活性化策を講じ、将来的には住みやすい町づくりを目指す意向を町長は表明した。今後、町民に対して行動を促すための具体的なプランが求められている。
最後に、新型コロナウイルス対策においては、現在感染者数が増加している中、ワクチン接種を促し、これ以上の感染拡大を防ぐための支援が必要であることが強調された。各議員からの意見もまとめられ、今後の議会運営への提言が行われた。