令和2年第1回綾町議会が令和2年3月6日、綾町役場にて行われ、様々な議案が審議された。この議会では、印鑑登録に関する条例の改正や個人情報保護条例の一部改正が提案された。新しい法律と照らし合わせて改訂が求められていることから、議員たちによる活発な質疑応答が見られた。また、特に印鑑登録に関して、議員の山田由美子氏が成年被後見人の定義について質問し、町民生活課の小村久美子氏が「意思能力を有しない者と同意」との見解を示した。
一方、給食制度に関しては、社会福祉課の森園由美子氏が無償化に伴う給食費負担の変更について説明を行った。収入に応じた柔軟な給食費負担の仕組みを導入することが望まれており、議員たちからの意見も集約された。
さらに、綾町の廃棄物処理に関する条例改正案なども提出され、廃棄物の適正処理や減量への取り組みが求められた。特に急増する廃棄物流の適正管理は重要な議題として取り上げられた。今回の議会は、全体として町の財政状況をふまえた内容が多く、町長の籾田学氏は「今後は厳しい財政運営が続く見込み」との見解を示した。
今後、行われることが予想される新型コロナウイルスの影響を含む様々な問題に対処するため、町全体が協力して取り組んでいく重要性が再確認された。特に、教育長の日高和典氏に対する罷免提案が重要な議題として取り上げられた。教育長は職務に適さない行為を繰り返したとして、罷免の理由として高齢者医療や教育行政に対しての信頼確保が必要であるとの指摘があった。教育長自身は、『誠意を持って誠実に職務に邁進してきた』と主張したが、その方向性には意見が分かれた。
多くの議員が、今回の提案が町の教育行政に与える影響を懸念し、慎重な判断が必要であるとし、町の未来を見据えることが求められた。意見書として掲げられた防災・減災、国土強靭化の対策に至っては、今後の重要な論点となるであろう。町の財政が厳しくなっていく現状を鑑み、全地方公共団体での協力体制が更に重要視されることが予想される。総じて、令和2年第1回綾町議会は、地域の未来を図る重要な場となり、しっかりした施策が求められていることが強調された。