令和2年第1回綾町議会が開催され、主要な議案について審議が行われた。特に注目されたのは、令和2年度の一般会計予算に関する議案である。
この議案では、予算額が前年よりも増加しているものの、それを支えるためには多額の財政調整基金やふるさと綾サポート基金からの繰入れが不可避であると強調された。町長の籾田 学氏は、財政状況の厳しさを認識しつつ新たな施策を打ち出す意向を示した。
教育長の罷免を求める動きもあった。議会の場では、教育長に対するパワーハラスメントや職務上の不適切な行為が問題視された。これに対して教育長は、自らの行動について説明を行ったものの、委員の間には相互の信頼関係の欠如が浮き彫りとなった。
特に、教育長が町民に対して十分な説明責任を果たしていないとの意見が出された。ある議員は「教育行政においては、町民の理解と信頼が不可欠である」と指摘し、町長と教育長との関係改善を求めた。
また、国民健康保険税の引き上げが議題となり、町民負担が増加する中で、如何にして財政の健全性を保つのかが課題として浮上した。議会では町民からの不安の声を反映させる必要性が強調された。
今議会では、令和元年度の補正予算案も含まれ、地域住民に必要な緊急対策が求められた。特に新型コロナウイルスの影響が今後長引くとの懸念から、生活支援策の充実を図る必要があるとの意見が多くの議員から出た。
最後に、議案の全てについて採決が行われ、特に教育長の罷免については大半の議員が賛成の意を示し可決された。しかし、町執行部内での統率の取れた運営が求められる中、今後の町政運営において如何に議会と執行部が連携を強化するかが期待されている。