令和4年第6回綾町議会では、重要な議題として食と農、環境保全、新型コロナウィルスの影響などが取り上げられた。
特に議員の山田由美子氏が提起した「食と農について」の質問は多くの関心を集めた。彼女は、綾町内での食材の自給率に焦点を当て、地域産米や野菜、肉の自給率を向上させる必要性を強調した。町長の籾田学氏は、報告データはまだないが、宮崎県の食料自給率がカロリーベースで60%であることを紹介し、食育を通じた地域の農業活性化につながる取り組みを進める意向を示した。
もう一つの主要なテーマである「綾川汚濁の問題」にも多くの時間が費やされた。議員たちは、尾立養豚センターの影響で川の水質が悪化していることに懸念を示し、町長は公害防止に向けた取り組みを強調した。しかし、実効性には疑問が残るとの声もあった。
また、照葉樹林マラソンの開催について、実行委員会の活動が高く評価され、一部が予算計上を見合わせたことが報告された。町長は、来年度このイベントを再開する意向を示したが、会議の開催頻度と参加者の関与度を高める必要性を認識している。
加えて、人口減少問題についての議論では、綾町の未来を見据えた施策を強化すべきとの意見があり、若年層移住促進が重要であるとの認識が共有された。
最後に、農業経営収入保険の制度について議題に挙がり、白色申告者にも保険の加入機会があるような施策が必要であるとの指摘があった。危機的な状況にある農業従事者を助ける手段として、町の支援が不可欠であることが再確認された。