令和3年第1回綾町議会臨時会が2月9日に開催された。議題には、令和2年度の一般会計補正予算や専決処分に関する承認があった。
議長の日高幸一氏が開会の挨拶をし、議案についての質疑が行われた。議案第1号として提案された令和2年度綾町一般会計補正予算(第11号)については、歳入歳出それぞれ1億3489万円の追加が提案され、総額63億1332万8000円となる予定であると説明された。
町長の籾田学氏は、今回の補正予算に含まれる項目の詳細について説明した。特に、新型コロナウイルス対策に関連する公共施設整備事業が強調された。これは観光施設の感染防止のため、自動水栓や照明の自動化を進めるとして、非接触型設備の整備が必要であるが、部品が品薄であることから事業費の全額を繰り越すとのことであった。
質疑の過程で、松浦光宏議員が複数の質問を行い、特に発注のタイミングや物品の供給状況について疑問を呈した。松浦議員は、「なぜこの時点に発注したのか」と指摘し、町民に必要なマスクの配布状況についても厳しく追及した。この発言に対し、町長は「必要な時期に適切なタイミングで措置を取るよう指示する」と応じた。
また、橋本由里議員からは、今回の補正予算に対して賛成する意見が出たが、今後の施策についてもっと町民の声を反映させる必要があると提案した。橋本議員が「より具体的なニーズに対応すべきだ」と強調し、事業の透明性を求めたことが印象に残る。
このように議会は活発な意見交換の場となり、議員たちからは厳しい意見が相次いだが、最終的には補正予算案が承認された。町長は今後、具体的な施策を通じて町民の生活を改善する姿勢を示すべきと期待された。
議会はこれで閉会となり、地方自治体としての責務が果たされることが望まれる。今後、特にコロナ禍における町の支援策に対する具体的な行動が求められ、その結果に町民の関心が集まる。