令和4年3月15日に開催された土佐市議会では、宇佐メガソーラー計画など重要な議題が取り上げられた。議員たちは、地域住民の安全を考慮し、慎重な判断を求める声を上げている。
まず、4番議員の大森陽子氏は、宇佐メガソーラー計画に強く反対する立場を表明した。彼女は、現地のボーリング調査結果に基づき、急峻な山にパネルを設置することの危険性を取り上げた。特に「震度6くらいの地震で山は崩れ、一大事になる可能性がある」と専門家からの警告があり、住民の命が危険にさらされることを懸念した。この発言に対し、市長の板原啓文氏も同様に、メガソーラー計画に関する住民の不安について理解を示した。
次に、大森氏は、NEOによる説明責任が十分でないとの問題提起を行った。NEOは説明会を開かず、役員のみへの説明で済ませていると指摘した。市長も、住民の不安を解消するためには、徹底した説明が求められると述べた。「市としても、NEOに対し説明会の開催を要請していく必要がある」と強調した。
また、大森氏は保育園の高台移転問題についても言及した。南海トラフ地震の予想震度に対して、市の対応が不十分であるとの指摘があった。市長は「幼い命を守るための最も重要な課題として捉えている。市として高台の整備事業に取り組んでいく」と答弁した。さらに、地域住民との合意形成が必要であるとの意見も出ており、議題が次に進む中で市民の声をどのように反映させるかが大きな課題となっている。
この他に、ハウス農家への補助に関する課題も取り上げられた。コロナ情勢や原油高騰により、農業に大きな影響が出ていることを受け、市長は「国や県の補助事業を活用し、農業支援に努めていく」との考えを示した。さらに、事業団保育士の処遇改善についても、保育士の給与が引き上げられることが報告され、今後の取り組みが期待される。
最後に、江渕土佐生氏が四国新幹線の導入について質問を投げかけ、地域活性化に向けた新幹線の必要性が強調された。市長は、「新幹線を実現するために、要望活動や説明会を通じて住民の意見を集め、一定の力を持って国に申し入れを行っていきたい」と述べ、地域全体での協力を呼びかけた。