いの町議会の令和6年第1回定例会が行われ、重要な問題が議論された。
最も注目されたのは、独居老人の見守り体制についてである。筒井一水議員は、いの町内の65歳以上の独居世帯は1,750世帯に達し、特に中山間地域での孤立が懸念されると指摘した。「郵便局やJAとの協定が昔はあり、異変に気づける体制があった。しかし、今はそうした協定がない。」と述べ、町の見守り体制の見直しを求めた。これに対し、金子剛ほけん福祉課長は、「緊急通報システムや老人福祉電話設置事業などの取り組みを進めている」と返答した。
食品衛生法改正に関しても議論された。筒井一水議員は、特に中山間地域で独居高齢者が家での加工食品販売を行う際の許可取得が難しい状況を指摘した。「高齢者が製造する漬物に対する許可制度が厳しく、影響を受けている」との声が添えられ、その後の対応が求められた。尾崎賢二産業経済課長は、「必要なサポートを届けるため、様々な支援策を講じていきたい」との意向を示した。
グリーン・パークほどのについても議論が活発化した。筒井一水議員は、「新たな施策がなければ観光客は来ない」と警鐘を鳴らすと共に、魅力ある施設整備が急務であると訴えた。野田幸稔吾北総合支所次長は、「既存施設の改修を進め、自然体験ができる観光コンテンツを生み出していく」と答えた。
仁淀病院に関しては、事務長の不在が問題視され、医師確保の重要性が再確認された。水田副町長は、医師派遣や支援の方策を模索しているとし、「医療提供体制の整備が急務である」と強調した。この事案は、町民の健康に強く直結しているため、委員から鋭い質問も展開された。
この会議では、各議員から町民の日常生活に直結する問題が幅広く取り上げられ、今後の対応が注視される。特に高齢者支援や地域活性化に向けた施策は、町の未来を左右する重要なテーマとされ、慎重な議論が必要であることが改めて認識された。