いの町議会は、令和5年9月15日に第3回定例会を開催した。議会では、安心・安全なまちづくりに関する一般質問や町長の政治姿勢、健康保険証廃止撤回に関する意見書が討議された。
一般質問では、伊東尚毅議員が「安心・安全のまちづくり」について質問を行った。まず、中追地区のヘリポート完成後に求められる周辺道路整備が重要であると指摘し、救急車両の迅速な搬送を可能にすることが命を救う上での重要な要素であると強調した。また、ヘリを使用した救急搬送訓練の実施も提案した。これに対して、町長の池田牧子氏は、合併20周年事業に向けた計画についての考えを示し、関連課での協議を進めていることを伝えた。
次に、町長は合併20周年を祝うための行事案をいくつか提案した。地域住民の参加も考慮し、町民からの提案を基にしたイベントの募集も視野に入れているという。これに対し、伊東議員からは、具体的な計画や準備が求められた。
さらに、町の消防や救急に関連して、土木課長の尾崎靖央氏が、緊急用ヘリコプター離着陸場の整備とそれに伴う道路の拡幅改良計画について答弁し、その重要性を再確認した。地区内の難所を把握し、消防本部と共に計画的に道路整備を進める意向を示した。
午後のセッションでは、健康保険証の廃止に関する意見書が、賛成多数で可決された。これには、マイナンバーカードによる医療情報の紐づけに対する懸念が表明され、現在の健康保険証の維持が必要であるという意見が強調された。
議案の審査では、6つの議案が提出され、いずれも原案通り可決された。議案には、一般会計補正予算や保育事業に関する条例改正などが含まれ、各項目に対して数名の議員が発言した。
議長の筒井公二氏は、町長、議員らの協力に感謝を示しつつ、今後も町民の声に耳を傾け、地域の発展に寄与する姿勢を強調した。今回の議会では特に、災害対策や住民の健康に対する意識向上が求められており、引き続き議論が続く見込みである。