令和元年第2回土佐市議会定例会が開かれ、さまざまな課題への質疑が行われた。特に、国民健康保険(国保)や教員の多忙化対策、地域公共交通の改善、空き家対策について議論が交わされた。
国保に関しては、昨年度の決算見込みが単年度黒字となっている一方で、累積赤字も依然として存在している。市長は「今後も県への納付金が増加する見込みであり、慎重に対応する必要がある」と強調。また、国保法第1条に基づく制度の目的と市民へのサービスについても説明された。
次に、教員の多忙化に関する質問も続いた。時間外勤務を減少させるためタイムカードシステムを導入した成果について報告があったが、依然として多忙な実態が残っているようだ。井上学校教育課長は、「労働条件をさらに改善し、教職員が児童生徒に良い指導を行える環境を整えることが重要」との認識を示した。
地域公共交通の活性化に関しても意見が交わされた。市民病院へのドラゴンバスの乗り入れが行われており、その効果を評価する声も上がったが、周辺部とのアクセス改善が求められている。市長は「交通手段を充実させる必要がある」とし、検討を重ねることを約束した。
空き家問題では、老朽住宅の除却事業の現状が報告された。津波浸水想定区域における施策は該当住戸の除却が進んでいるが、その他地域における施策も必要であるとの意見が出された。市は関連施策を今後も実施していく考えを示した。
ただ、全国的に見れば、公共交通の乏しい地方都市では高齢者が自動車運転を禁止されたり困る事例が多いことから、バス利用の増加が必要である。