令和3年9月6日、土佐市議会第3回定例会が開催された。新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、議会の運営や市民生活への影響についても焦点があった。
市長の板原啓文氏は、新型コロナウイルスの感染が拡大し、国からの要請により高知市にまん延防止等重点措置が適用されると報告した。現状では、ワクチン接種が進んでおり、対象者2万4,416名のうち、1回目の接種率は73.7%に達している。市長は、感染防止対策に対する市民の協力を改めて求めた。
次に、経済対策についての報告が行われた。特に、営業時間短縮要請に伴う協力金の支給について注目された。市長によると、影響を受けた事業者には月2万円の臨時給付金が支給される。支給決定件数は、56件中、53件で、総額は182万円に上る。
また、清瀧寺境内の追加国史跡指定が決定し、土佐市のさらなる文化財保護が進められる見通しだ。市長は、「国の史跡に指定され、文化遺産の意義が評価されたことは非常に重要である」と評価した。
さらに、土佐節製造技術の無形民俗文化財登録についても報告された。これは、土佐の誇る伝統文化が全国初の登録を受けるもので、市民の誇りを高める機会となる。また、これに関する周知活動を進める方針も示された。
議案に関しては、条例案や予算案が提案され、特に注目されたのは、土佐市病院局職員定数条例の一部改正である。この改正により、地域の医療ニーズに応えるため、職員数を増員する計画が進められる。
その他、議員からは小中学校の統廃合に関する意見や、宇佐地区の高台移転事業に関する質問があった。今後も、議会は重要な施策について検討・審議を続けることとなる。