令和2年3月定例会は、2020年3月24日、坂出市議会にて開催された。出席議員19名が参加し、多くの重要議案が審議された。
重要議案としては、坂出市公共施設等総合管理基金条例の制定が挙げられる。本条例は、公共施設の適正な維持管理を図るための基金を新たに設立するものである。総務消防委員長の鳥飼年幸氏は「現行の体制において、公共施設が適切に保全されるための財源を確保する必要性がある」と強調した。
また、新たに創設される「さかいで健やか子ども基金」条例も可決された。教育民生委員長の斉藤義明氏は、「子ども基金は、地域の健康と福祉を向上させるための助成金を適正に管理運用するものである」と説明した。
さらに、令和2年度の一般会計予算案についても審議が行われた。歳入歳出予算の総額は244億360万円であり、議員からは、財源の確保と効率的な支出に関する重要性が指摘された。特に公用車の集中管理事業において、ドライブレコーダーの導入が進められることが決定され、職員の安全管理を強化していくことが報告された。
系統的な審議では、特定健康診査の受診率向上や国民健康保険税の改正に関する議論も活発に行われた。国保税は低所得者層に配慮しながらも厳しい財政状況を反映するものであると指摘された。日本共産党の野角満昭氏は、国保税引き下げに向けた特別措置を求め、低所得者への配慮を強調した。
また、坂出市の今後の行政運営において、外国人対応の多言語コールセンターサービスの導入が進められることも報告された。これにより、外国人の緊急通報への対応力が向上することが期待されている。
最終的に、全ての議案は原案通り可決され、議会は活発な審議を経て、閉会した。議会運営に関しても、議会基本条例や会議規則の改正が提案され、議会の透明性向上が見込まれる。このように、坂出市議会は地域住民の福祉と安全を守るための施策を推進していくことが期待される。