令和元年第5回丸亀市議会12月定例会において、市民の安全と地域の魅力向上に向けた施策が議論された。なかでも、通学路への街灯設置や丸亀城の写真スポット案内について多くの関心が寄せられた。
通学路の街灯設置については、子育て世代からの要望が強く、夜間の安全確保が求められている。近年、香川県では交通事故が多発しており、特に薄暮時の事故が深刻である。このため、地域住民の意見を取り入れつつ、街灯設置が困難な現状においては、LEDのミニライト配布などの代替策が提案された。市側では、特に新一年生に防犯ブザーとともに配布することを前向きに検討する姿勢を示した。
また、丸亀城の魅力を発信するための取り組みとして、観光客向けにお勧めの写真スポットを案内するアイデアが提案された。議員からは、SNS時代に適応した仕掛けとして、例えばQRコードを使って写真映えするポイントを示す案があった。市長はその提案に同調し、情報の充実に努めるとした。これにより、観光客がSNSを通じて丸亀市を広く宣伝する効果を期待している。
さらに、安心キットの活用についても尋ねられた。安心キットは、救急時に必要な医療情報を記載したもので、現在約5,100件が登録されているが、実際の活用件数は55件にとどまっている。この点に関して、キットの利用促進策を講じる必要がある。議員は情報を更新し、緊急時の医療行動を円滑化するための項目追加を強く提案した。
救急電話相談の短縮化に関しては、#7899という番号が新たに設定され、県と市が連携して周知を図っていく。今後も市民への周知促進に努めるとともに、交通安全対策を含む多様な施策を通じて地域密着型の安全を追求していく姿勢が見られた。