令和5年6月12日、二戸市議会は定例会を開催した。
この日の議会では、職員の特殊勤務手当や医療費給付制度の改正など、重要な議案が議題に上った。特に、二戸市医療給付条例の改正により、子どもや妊産婦、重度心身障害者への医療費助成が拡大する内容が注目を集めている。
この改正について、畠中 泰子議員は「この改正により、対象者が312人増え、保護者の負担が軽減される」と強調した。一方で、児童が受ける入院時の負担に関しては、依然として課題が残ると指摘した。
議案第1号の職員の特殊勤務手当に関する条例改正案も、全員賛成で可決された。他の議案、特に令和5年度一般会計補正予算についても同様の結果となった。
この補正予算には、育児支援金と保育料の無償化事業が含まれているが、畠中 議員は「無認可保育所の利用者への配慮が不足している」と懸念を示した。
報告第3号、下水道事業特別会計の繰越明許費については、次年度に繰り越す金額や用途が詳細に説明され、特に新幹線二戸駅周辺の土地区画整理事業に関する質疑が多く寄せられた。議員たちは、この整備の進捗についての情報を求めた。
また、マイナンバーカードに健康保険証を統合する政府の方針に対し、畠中 泰子議員が発議した意見書は賛同者が少なく否決された。賛成する意見として、田口 一男議員は「冒頭のトラブル報告を踏まえ、この方針に強い不安を、国民が抱いている」と訴えた。
一方、反対意見として内沢 真申議員は「マイナンバーカードの導入は医療の質を向上させる」と述べ、意見書に否定的な立場を示した。最終的に、議員からの多くの意見を踏まえた結果、正式な意見書は提出されなかった。
議会は、全体的に協議が円滑に進行し、日程をすべて終了した。議長は議題について、ただ一点の異議もなく議会運営の円滑さを強調しながら、議会が閉会したことを発表した。