令和6年3月の議会において、田川晃議員が窓口業務や各種手続の簡素化について問題提起した。確かに、人口減少が進む中で、手続きの煩雑さは高齢者や非課税世帯の支援を受けられなくする要因となっている。田川議員は「書かない窓口」や「コンビニ交付」といった新たなサービスの導入を求め、市長に対して具体的な考えを示すよう求めた。
藤原市長は、デジタル化の促進や窓口業務の簡素化に向けた取り組みを強調した。特に「行かない窓口」の実現に向け、電子申請システムの導入を計画しているとのことだ。市民がサービスを簡便に利用できる環境を整え、行政の透明性を高める方針を打ち出した。
また、ヤングケアラーの実態も指摘された。国の調査によれば、学生の中でもけっこうな割合でヤングケアラーが存在し、その背景には気づかれない負担や孤立がある。市長は認知度を高めるとともに、教育支援や福祉的支援対策が必要であると認識されていることを明かした。
菅原規正議員は郷土芸能や市民の森の活用についての質問を通じ、地域文化の重要性と持続可能な社会づくりに寄与する必要性を強調した。新たなイベントや地域の人々の参加を促す取り組みの重要性に言及し、地域内での結束を求めた。
医療関連の質疑では、浄法寺診療所の運営や診療体制についても声が上がり、医療サービスの安定供給が懸念される中、常勤医師の確保と耐震化などの施設整備が求められた。市長は医療機関の充実が地域に根ざした施策であることを踏まえ、今後も医師確保に努める考えを述べた。
このように、議会では地域が直面する多様な問題が共有され、今後の方策について激論が交わされた。市民の安心や生活の質を向上させる取り組みは、地域の持続可能な発展に寄与するものとなることが期待される。