令和5年9月12日に開催された二戸市議会定例会では、市民の住みやすい環境や地域経済への影響について議論が行われた。特に、住みやすい二戸市の居住環境を提案した田口一男議員の発言が注目された。
田口議員は、急速な人口減少と高齢化が進む二戸市の現状に対し、具体的な対策が求められていると強調した。その中で、借地や借家の活用を促す政策や、若者の結婚を促進するための支援が必要であると述べた。加えて、地域の雇用環境の改善や賃金の引き上げも求め、特に農業が基盤である当地の経済の重要性を訴えた。
藤原淳市長は議員の質問に対し、居住環境の整備を進めるために、空き家バンク事業や住居支援を行っていることを説明した。特に、移住支援制度や補助金について詳細に述べ、今後は移住交流ツアーの開催を検討していると発表した。
また、若者の結婚対策についても触れ、いきいき岩手結婚サポートセンターを活用した活動を進めているとし、具体的なイベントを計画していることを明らかにした。田口議員は、未婚者の増加に対して具体的な対策が必要だと再度取り上げ、市長が言及した取り組みの拡充を求めた。
さらに、今議会では、物価高騰や猛暑の影響についても議題に上った。この問題に関し、畠中泰子議員は猛暑や物価上昇が市民生活や地域経済に与える影響について詳細に質問した。藤原市長は、売上高の減少やコスト増を背景に、特に小規模事業者への支援が必要であると認識を示した。
豪雨や高温の影響で農作物被害も拡大し、特にリンゴ農家の厳しい状況についても言及した。この中で、市は農業支援金やコミュニティにおける協力を推進しており、収入保険制度の導入も促進していると説明した。
このほかにも、健康保険証の問題や水道事業への地方公営企業法適用についての議論が交わされ、現行の健康保険制度の信頼性を高める必要性が確認された。市としては、住民の健康を守るためのさらなる活動の重要性も強調され、市民からの信頼取得が求められていることを示している。今後の取り組みが注目される。