令和5年3月1日に行われた二戸市議会定例会では、様々な重要なテーマが議論された。
まず、戸来守和議員が質問した第2次二戸市総合計画後期基本計画の進捗状況について、市長の藤原淳氏は、計画が順調に進行していると強調した。現在、29の施策、682の事業が進行中で、特に公民連携に力を入れつつ、地域の活性化を図っているとのことだ。また、進捗率の具体的な数値は難しいが、今後の進捗管理に努める方針を示した。
続いて、九戸城跡地に関する整備計画についても意見が交わされた。戸来議員は、整備工事の進捗と今後のイベント開催予定について説明を求めた。藤原市長は、令和5年度中に本丸地区の一部を一般公開する計画を発表。さらに、文化財保護に留意しつつ、地域の歴史を生かしたまちづくりを継続的に進める考えを示した。
また、新たに議論を呼んだのは、二戸駅前の景観を生かしたまちづくりに関する提案だった。戸来議員は、擁壁を活用した景観の創出を提案し、民間との協働による地域資源の活用が必要であると訴えた。市長も地域住民のアイデアを取り入れ、デジタル化を進めながら景観整備を進めていく方針を示した。
さらに、市では出産・子育て支援や、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進にも注力する考えが確認されている。国や県と連携しながら、令和5年度では助成制度を新設し、具体的には不妊治療の助成などを計画していると説明した。これは地域住民の福祉向上に寄与する重要施策と捉えられている。
最後に、教育の分野でも重要なテーマが議論された。ギフテッドの問題について、教育長の鳩岡矩雄氏は、特異な才能を持つ児童の認識が学校現場で高まっていると報告。今後はこれらの才能を引き出すため、教員の専門知識向上が求められると強調した。
議論の結論として、二戸市は人口減少問題に寄与しつつ、産業の発展と地域活性化を目的とした計画に基づいた施策を推進していく意向が確認された。