令和2年3月10日、小浜市議会定例会が開催され、市長の松崎晃治氏が令和2年度当初予算案について説明した。
予算案においては、一般会計が157億3,800万円で、対前年度比では増加が見込まれており、特に私立幼稚園の認定こども園への移行に伴う整備事業補助金などの影響が大きいことが指摘された。
同議会では予算案に関する質問が相次ぎ、特に風呂繁昭議員が新型コロナウイルス感染症の影響と、それに対する市の対応を強く要望した。風呂議員は、国からの特別貸付制度が必要と感じており、相談窓口の設置を求めた。
また、北陸新幹線敦賀開業を控える中、交通施策についても話題になった。開業までの間に、官民一体となって市民と観光客を迎える準備が必要であるとされ、この新幹線によって新たな交流人口の増加が期待されている。
財政調整基金については、令和元年度の結果報告もあり、令和2年度当初予算では1億7,000万円の活用が見込まれていることが述べられた。一方で、厳しい財政状況が続く中、さらなる歳入の増加は難しいとの意見も出ていた。特に、若狭地域での環境施策や、公共交通網の整備が重要な課題であるとされている。
議会では市民生活の安心・安全を確保するために、災害への備えや、公共施設の維持管理の必要性についても意見が上がり、具体的な施策が求められる場面も見受けられた。市長は、引き続き市民の安全を最優先に考え、確かな施策を進めていくことを誓った。
今後の議会において、これらの予算案や施策に対する意見がより明確に示されることが期待されと共に、実施計画が市民にとって納得のいく方向に進むことが求められている。特に、観光施策としての自立性を高め、持続可能性を考える上で、市民の支持を得るための活動が重要であると指摘されている。