令和元年9月10日に開催された小浜市議会定例会では、行政経営プランや観光局の取り組み、食文化館に関連する施策についてが議論された。
小浜市の行政経営プランに関し、16番風呂繁昭氏は、地方公共団体の財政に関する健全化法に基づく各指標の報告を受け、この現状を踏まえて行財政改革を進める必要性を訴えた。企画部次長の松見一彦氏は、第5次行財政改革大綱について説明し、持続可能な行財政運営を実現するための基本方針を紹介した。特に、民間ノウハウの活用や市民協働の重要性を強調し、次期行政経営プランについても新しい視点を取り入れることが重要との見解を示した。
観光局に関しては、16番風呂繁昭氏が観光関連団体との連携、町家ステイ施設の展開について質問した。結果として、観光局次長の田中正俊氏は、小浜観光局が地元説明会を開催し、周辺環境への影響が少ない旨の合意を得たと報告。今後も地域住民とのコミュニケーションを重視する方針を示した。
また、食文化館についても応答があり、小浜市の食のまちづくり条例制定から20年を迎える今年、地域の食資源を生かした施策の重要性が再確認された。市食のまちづくり課長の中田典子氏は、食文化館の役割を明確にし、地域との連携を進める意義を強調した。特に、子ども食堂など、地域活動支援の重要性にも触れ、地域農業の活性化を目指す取り組みを継続して行っていく旨を述べた。
また、史跡後瀬山城跡の整備計画については、歴史的価値を保存し、観光振興に寄与する計画が策定中であることが報告された。市文化課長の松宮眞由美氏は、史跡の価値を次世代に継承するための整備について説明し、市民参加型で意見を反映させる取り組みの重要性を訴えた。
小浜市議会では、持続的な地域振興に向けて、地域資源の活用や市民との協働が今後の重要な鍵となる。特に、食文化、観光、歴史資源など、「地域資源をマネジメント」する方策が求められる中、これらの議論を着実に実行に移す必要があるとの見解が一致した。