令和3年9月28日の四国中央市議会では、議題が多く上程された。
議題には、陳情の取下げや、複数の特別委員会の中間報告が含まれていた。特に、議会改革調査特別委員会の井川剛委員長は、ペーパーレス化やオンライン会議の実施の成果について報告した。これに関し、井川委員長は「タブレット端末を活用し、印刷費用や郵送料の削減を進めています」と述べ、具体的には「4月から8月までに約22,745枚の資料を印刷せずに閲覧できました」と強調した。
また、地域医療対策特別委員会の篠永誠司委員長からは、医師不足や新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制について中間報告が行われた。篠永委員長は、「宇摩圏域における医療の現状が厳しい中で、2025年度に中核病院を開院するための調整が進んでいます」と報告し、具体的な要望として「NICUの設置や精神科病棟の再開」に言及した。
一方、公共交通調査特別委員会の三宅繁博委員長は、デマンドタクシーや地域間乗り継ぎの快適性の向上策について説明した。三宅委員長は「市内の交通体系の整備を計画しており、バス停との一体化を図ることを検討しています」と述べた。
議案の中では、議案第45号で過疎地域の固定資産税の課税免除に関する条例の制定が提案され、活性化を目的とした支援策であることが審議された。報告に対し、議員からは「事業者への支援が地域活性化にどれほど寄与するか」という質問があり、これに対し適用された場合の減収や期待される新規企業の参入について説明が行われた。
さらに意見書第1号では、コロナ禍による厳しい財政状況への対処が求められ、「国においても地方税制の充実確保が重要です」と議員が訴えた。
最後に、採決の結果、提出された議案のほとんどが可決される中、特に地域医療や公共交通に関する議論が活発に行われたことが印象的であった。市の将来を見据えた改革と議論が進んでいく様子が感じられた。