令和5年9月8日、北秋田市議会の定例会が開催され、多くの議題が取り上げられた。本会議では、特に大雨による災害復旧に関する予算や地域の行政運営に対する議論が中心であった。
最初に、福田牧子議員が登壇し、子育て支援や保育に関する質問を行った。育児休業中の子供に関して、保育時間が短時間に設定される理由を尋ねると、津谷永光市長は、「育児休業中の保育条件について見直しを行う意向がある」と述べ、10月からの変更を示唆した。また、地域の実情に応じた柔軟な対応の必要性を強調した。
また、スポーツ教育についても言及され、特に夏休み中の通学支援の重要性が論じられた。市長は、スクールバスの運行について教育委員会との協議を進める考えを示した。
次に、一般質問では板垣淳議員が敬老式の復活を求め、大切な高齢者を敬う式典の重要性を訴えた。市長は、敬老式の廃止が参加率の低下によるものであるとの説明を行い、さらなる議論が必要であると認めた。
さらに、生成AIやマイナンバーカードについても議論が行われ、AIの導入に伴う慎重な活用が求められた。市長は、生成AIの活用について、「市政においても研究を進める必要がある」との考えを示した。マイナンバーカードに関連しては、県が提言した保険証の廃止について、引き続き市民の不安解消に努めていく意向を表明した。
最後に、災害復旧に関する予算の議題が取り上げられた。今回は、7月の豪雨災害を受けて、農業や公共施設に対する復旧支援が盛り込まれている。津谷市長は、「被害を受けた農家への支援については、市独自の制度を設けることができた」と報告した。また、福祉や防災に対する取り組みが強化されることも約束された。特に、住民の避難行動の重要性およびその可視化の必要性が強調され、適切な情報提供の仕組みづくりが進められることとなった。
今後、これらの議論が市の施策にどのように反映されていくのか、注目される。市民の意向を反映した柔軟な行政運営が求められている。