令和元年9月11日、北秋田市議会は定例会議を開催し、高齢化に伴う施策や地域文化の継承、救急医療情報キットの普及状況、さらに福祉活動の場としてのげんきワールドについて議論を深めた。
議事では、まず、久留嶋範子議員が高齢者世帯への支援施策について質問した。高齢化社会において、人口の約43%を高齢者が占める本市では、具体的な支援策の見直しが急務である。これに対し、津谷永光市長は、ひとり暮らしの増加を念頭に、地域包括支援センターとの連携や見守り活動を強化し、孤立を防ぐ取り組みが必要であると述べた。また、民生委員とボランティア活動の連携や安否確認体制の構築が重要だとの認識を示した。
次に、地域文化についての質問にも答えた。地域の方言や民話を次世代に継承する必要性が強調され、教育長の佐藤昭洋氏は、学校での地域文化の授業を通じて、子供たちにその価値を伝える努力を続けると約束した。
また、田中翔子氏から、救急医療情報キットの配布に関する報告があり、全体で1,675個が配布されたことが報告された。このキットは、高齢者の緊急時に役立つことが期待されるが、医療エリア内での周知不足が課題であり、市ではさらなるPR活動を行う方針を示した。
「げんきワールド」については、今後の運営方針が再検討されている。市長は、社協との協力を通じて地域活動の場としての役割を維持し、契約満了後の方向性を検討中であることを伝えた。特に、地域住民の意見に耳を傾けながら、福祉活動の充実を図るとした。
このように、現在進行中の取り組みや地域の実情に応じた施策展開が話し合われ、今後の行動が求められる会議となった。議員からの発言を元に、行政は地域の要求にできる限り応えていく必要があることが強調された。その結果がどのように実現されるか、今後の動きに注目が集まっている。