令和2年3月3日、北秋田市議会定例会が開催された。
議会では、一般質問が活発に行われ、福岡由巳議員が地域公共交通についての改善を求めた。特に、公共交通網の充実が高齢者の外出に大きく寄与するとの見解を示し、阿仁部についても循環バスを運行すべきだと提案した。市長の津谷永光氏は、「地域公共交通再編実施計画を策定し、交通弱者の外出機会を創出する」と述べ、交通の整備を進める意向を示した。
次に、記念誌の発行についての質問では、福岡議員が市制15周年にあたる記念誌の発行を提案したが、市当局は発行しない意向を示し、市民の歩みをまとめることについての計画を示さなかった。
さらに、合川地区のまちづくりについての質問が続いた。福岡議員は、合川駅前地域の衰退を懸念し、駅前の再生に向けた具体的な施策を求めた。市長は、地域のニーズを汲み取りながら進めていく考えを示した。
また、防災・減災計画に関する重要性も取り上げられた。福岡議員は、「避難所候補地の早期確定が重要だ」と強調し、豪雨や地震への備えを促した。
議会の後半には、消防体制についての質問も行われ、板垣淳議員が合川分署と森吉分署の統合について確認した。この計画は、合川東小学校の解体を含むものであり、建設費用が4億5,000万円を超える可能性について消防長は、「全ての条件を考慮し、さらなる調査が必要」と答弁した。
広域化構想に関しても話題が上がり、市長は「これから詳細な協議を行う予定」と述べた。過去の一般的なメリットを引き合いに出しつつ、慎重に進める必要性を強調した。議会では、これらの問題を通じて市民の不安を解消し、安全な地域社会の構築を目指す考えが見受けられた。
今後、具体的な進展や市民への情報提供が求められる。議会での議論を受け、北秋田市の課題解決に向けた取り組みがますます期待される。