令和元年6月18日、北秋田市議会定例会が開催され、市の観光振興と公共交通網の改善が主要な議題として取り上げられた。この中で、議員たちは観光業の成長に向けた具体的施策についての意見を交わした。特に台湾との交流を深めるために、動物園へのツキノワグマの贈呈を提案する声があった。
大館能代空港の名称についても議論があり、「大館能代」との名称は北秋田市にとって有利ではなく、市長は愛称の使用を提案したものの、正式な改名には多くの困難があると認識しているとの回答があった。
さらに、角館駅周辺の観光看板設置についても提案され、観光客に北秋田市の魅力をしっかりと発信するために必要な対策といえる。また、阿仁スキー場の駐車場の舗装工事について、議員からの急いで進めるべきとの要望があり、市長もその必要性を認めた。
安の滝に関しては、県が行っている乾式整備計画を早めるよう要請する方針を表明し、観光資源であることから管理を行う重要性を訴えた。
移住・定住施策について、当市が行っている取り組みは北秋田市を魅力的な地域として認識させるものであり、成功率が期待されている。特に、空き家利活用など、各種の支援策を通じて移住者に対して積極的に働きかけている。これに対し、市長は現在の成果を認めつつも、将来的に目標の設定が重要だとの見解を示し、今後も力を入れていく意向を伝えた。
最後に、阿仁マタギ日本遺産について言及があり、この認定が地域の魅力を高め、訪問者の増加につながることに期待が寄せられている。また、教育長がマタギ文化の重要性や地域振興策について説明し、更なる認定申請に向け今後も取り組みを続ける意向を表明したことが印象的であった。