令和2年9月10日、北秋田市議会は定例会を開会した。
議会は、出席議員を確認した後、議会運営委員長の報告が行われた。本定例会での提案件数は38件であり、会期は本日から1か月近くの29日間にわたることが決定した。
市長の津谷永光氏は、行政報告において、新型コロナウイルス感染症に関連した施策の進捗を強調し、経済活性化を目指すプログラムの計画を発表した。
特に焦点が当たったのは、議案第89号「北秋田市営住宅条例の一部改正」と、議案第90号「北秋田市景観条例の制定」だ。建設部長の浅村武則氏は、前者については南鷹巣団地の建替えに伴い、市営住宅の増築を含む具体的な変更点を提案したとのこと。また、後者では景観形成の重要性が述べられ、ユネスコ世界文化遺産候補としての施策が強調された。特に、地域の景観を保全・形成するための規制が整備されることで、地域の魅力を引き出し、市のイメージ向上に寄与することが期待される。
また、令和2年度の補正予算案も議題に上がった。財務部長の佐藤進氏は、一般会計補正予算が約290億円に及ぶことを示し、スーパープレミアム付応援チケット事業や宿泊者半額応援事業の効果を示した。特に、スーパープレミアム付応援チケット事業では、50%のプレミアム率を維持したまま、より多くの市民が利用できるよう配慮されている。昨年度よりも利用者数は一旦落ち込んでいるとの報告もあったが、今後の取り組みへの期待が感じられた。
この他、予算関連の議案も多く上程された。市民生活部長の小松正彦氏は、国民健康保険特別会計補正予算において、火災や災害時の支援策の強化を訴え、特にコロナ禍における健康保険制度の維持の重要性を述べた。さらに、介護保険と医療の充実が求められる中で、制度の持続性が課題となる。これに伴い市立阿仁診療所特別会計も申し送りの上、決算認定が行われる。
この議論を受けて、会期内の審査に向け、各常任委員会への付託が決定され、議員間の活発な意見交換が期待されている。各議案の進捗について注視する必要があるだろう。