常滑市における令和5年第4回議会では、さまざまな重要な議題が取り上げられている。なかでも、特に注目を集めたのが、「ｅスポーツを活用したフレイル予防について」の議論であった。
加藤代史子議員（公明党）は、シルバー世代を対象としたｅスポーツの導入が健康促進につながる可能性を示した。高齢者向けのシルバーｅスポーツが、脳機能の活性化や社会的交流の促進に貢献するとの認識を示し、島根県でのねんりんピックにおける導入の成功例も挙げた。福祉部長の中野旬三氏は、実証実験は進行中であるものの、ゲーム障害のリスクもあるため、慎重に取り組む必要があると述べた。
次に、生活困窮者自立支援についても議論が行われた。加藤議員は、事業の現状と課題について問うた。中野部長は、生活困窮者自立支援法に基づく事業が進行中であるが、実際には相談件数がコロナ禍前の水準に戻っていると説明した。また、支援事業については、長期的な支援の強化が必要とし、生活保護への移行の現状についても言及した。
その他、医療的ケア児の災害時個別支援計画について、玉ノ井部長が進捗状況を報告した。特に必要な支援計画の策定に向けて、地域の医療機関との連携が進められていることが強調された。また、総合経済対策においては、物価高騰に対する市の対応が確認された。その中で、住民税非課税世帯に対する給付金や未納世帯への支援が継続される見込みであることも述べられた。
また、最近の鳥獣被害の増加に伴い、中村崇春議員が住宅街での鳥獣の被害状況について警鐘を鳴らした。市民生活部長は、捕獲に関する実績や市民への支援について説明し、省エネの観点からも地域課題に取り組む姿勢を示した。さらに、伊勢湾の再生プロジェクトに関する提案もあり、今後の取り組みに期待が寄せられている。
各議員の発言が通じて、豊かな海の再生や人権確保の重要性が強調され、さまざまな施策が提案されている。特に、市民との協働が進められている中、地域が直面する課題の解決に向けた取り組みが期待される。